2007年7月26日木曜日

なるほどコラム 【繰り上げ返済が、いまいちな場合】

Yahoo! Finance のExpertのひとり、Ben Steinのコラムです。
Benは、毎月少しずつインデックス投資をしていくことで、豊かな人生を送ろうという説の人です。
「住宅ローンの繰り上げ返済を優先するか、投資を優先するか?」と悩む人は多いと思います。
それに関連したコラムです。

How Not to Ruin Your Life(人生をおじゃんにしないために)
『When Paying Off Doesn't Pay』(繰り上げ返済が、いまいちな場合)
Ben Stein
私は、繰り上げ返済すべきか、その分を株式投資に回すべきか、という質問をよく受ける。
これは難問だが、いくつかの考え方を示す。
○十分な流動性

まず、数億円が銀行や株式にあって、一方で住宅ローンが残っている人で眠れない夜を過ごす人はいない。
一方で、住宅ローンの返済が進んでも流動性資産がない人は、きびしい状況に置かれる可能性がある。
○ゆっくり確実に

流動性資産が少ない状態は、時として深刻な問題をもたらす。
もちろん、繰り上げ返済してしまって、必要に応じて不動産を担保に貸付けを受けるなどの手も考えられる。
しかし、これには時間もかかるし、条件も悪化する。
無理に繰り上げず、ゆっくり確実に返済し、流動性資産をしっかりとつかまえたらどうか。
特に高齢者であれば、特にそうだ。
仮にローンが残った不動産を遺族に残すとしても、それはわずかな問題だし、遺族の問題だ。
高齢であるほど、手元にキャッシュがあるほうがはるかによい。
○返済の際に

もしも、完済しても残るほどに十分に手元資金があるとしたらどうか。
その場合ですら、あわてて返済する前に、2度考えよと言いたい。
仮に金利が6.5%とすると、米国の株式市場のインデックスの平均上昇率は長期では9%に近い。
その差は大きい。
株式市場からお金を引き上げるよりも、そのままにしておいた方がよい場合もある。
一方で、株式や現金を多くもっているとすれば、返済に回すことも手である。
年6%台のリターンのリスクフリーな金融商品はなかなかないからだ。
いずれにせよ、余剰の現金が相当にあるのでなければ、繰り上げ返済を急ぐ理由はない。
(以上、内容を要約して訳しました。
なお、原文はMorgageで、日本の住宅ローンとは商品性が違います。
ここでは、読みやすくするために住宅ローンとしました。)